コレステロールが高い!! どうなる? 薬を飲まなくても下がる人は?①
薬を飲まなくてもコレステロール値を下げられる人について、一度に説明すると話が長くなるので、2回に分けます。今回は本題の説明ではありません。
今回はコレステロール値に異常があるとどうなるのかを説明します。本題は次回のコラム(コレステロールが高い!! どうなる? 薬を飲まなくても下がる人は?②)でまた説明します。
<健診でコレステロール値が高いと指摘された無症状のAさんとBさん、二人とも薬をすすめられました>
Aさんは
→すすめられた薬を内服、その後数値が下がって、以後も継続
Bさんは
→薬は飲みたくないので内服せず、食事・運動で改善しないけれども、その後も薬は拒否
【問題】
AさんとBさんは今後どうなると思いますか?
【答】
Aさん→コレステロールが正常になったので脳梗塞・狭心症・心筋梗塞を発症するリスクが減る
Bさん→コレステロールに異常があるので脳梗塞・狭心症・心筋梗塞を発症するリスクが増える
上の答えの通り、コレステロール値に異常があると、無症状でも将来脳梗塞・狭心症・心筋梗塞を発症するリスクが増えるのです。つまり、薬を飲んででも下げていればリスクが減るのです。
以上から、無症状で生活に何の支障がなくてもコレステロールを下げる理由は、将来の心筋梗塞や脳梗塞発症を予防し、それにより健康寿命も長くするためとも言えます。
実際に、昔大きな病院に勤務していた時の経験上、心筋梗塞になって救急車で運ばれてくる人の多くは、コレステロールをしっかり治療していない人でした。
Bさんは薬を拒否して内服せず、食事・運動療法をしてもコレステロール値は改善しませんでした。Bさんは薬を飲まないとコレステロールを下げられない人だったのです。では、薬を飲まなくても下げられる人と下げられない人との違いは?
それはコレステロールが高い!! どうなる? 薬を飲まなくても下がる人は?②で説明しています。
(補足)
脳梗塞・狭心症・心筋梗塞発症の原因はコレステロールだけはありません。
コレステロール以外の発症の原因の主なものをいくつか書いておきます。
肥満・高血圧・糖尿病・喫煙なども発症の原因になります。これらの原因が複数当てはまる人はリスクがより多くなるため、しっかり治療する必要があります。