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基礎代謝を考えましょう

①体に入るカロリーと、②体から出ていくカロリー を考えてみましょう。

単純に、①>②なら太りやすくなり、①<②なら痩せやすくなります。

 


 

体に入るカロリーは?

食べたり飲んだりして体に入るカロリーで、当たり前ですが食べすぎの人ほど多くなります。

 

体から出ていくカロリーは?

一つは、(自分の意思で)運動して出ていくカロリー

もう一つは、(自分の意思で)運動しなくても出ていくカロリー(=基礎代謝)。

 


 

(自分の意思で)運動しないのにどうしてカロリーが出ていくのか?

 

生きていれば、寝っ転がっていても、心臓が動いたり、腸が動いたり、汗をかいたり、

 

体温を上げたりします。つまり、自分の意思で運動(歩行・ランニング等)しなくても、

 

体の中は心臓などが常に運動しているのです。

 

ここで何かを思いつく人はすごいです。

 

なんで「自分の意思で」という言葉をわざわざ入れているのか?

 

 

 

 

 

そうです。自律神経です。以前のコラムの自律神経①を参照してください。

 

体内の、自分の意思によらない自律神経による運動(心臓や腸の運動)が

 

基礎代謝の大半なのです。

 

例えば、自分の意思ではなくいつでも運動(拍動)している心臓は、

 

自律神経によって頑張って動いていて、1日10万回も拍動するので消費エネルギーは相当

 

なものです。

 

つまり、生きていれば1日中寝っ転がっていても、自律神経により心臓や腸が動くので、

 

エネルギーは消費するのです。これが基礎代謝です。

 


 

①<②にするには?

 

単純に、①を少なくするか②を多くするかということになります。

 

 

 

①を少なくする場合は食事療法になります。健康のことを考えると、

 

栄養のバランスを考えながらカロリーを減らしすぎないようにする必要があります。

 

単純に食べる量を減らせばよいという考えでは、

 

健康的ではない間違った食事療法になる可能性があります。

 

 

②を多くする場合は、

 

(自分の意思で行う)運動療法で消費カロリーを多くするか、

 

(自分の意思で何も運動しなくても消費される)基礎代謝を多くするか 

 

のどちらかになります。②を多くする説明は、今後少しずつ説明していきます。