簡単に作れる【手を触れない足踏式消毒スタンド第2号】自作 作り方 DIY
足踏式消毒スタンド第2号
です。
今回の第2号は下写真の足踏式消毒スタンドで、第1号・3号と違い簡単に作れます(一番最後に第2号の動画があります)。
第1号・3号よりも高さが低め(地面~天板までの高さ65㎝、地面~消毒液上部までの高さ87㎝)で、子供でも使いやすい高さです。
第1号・3号と違い曲線加工がなく、金属加工もなくホゾ接合もなくビス止めが主の作品のため、DIY初心者でも電動ドライバーがあれば簡単に作れます。DIY中級以上の方はこのまま真似することはなく手を加えると思いますが、このままの作品を作ったとしても他の人に褒められると思います。
※作成後に不具合が判明しました。もっと使いやすいように改良しましたので、後で
もご覧になってください。
足踏式消毒スタンド第1号はこちらです。
足踏式消毒スタンド第3号はこちらです。
足踏式消毒スタンド第4号はこちらです。
■準備するもの
❶木材2種
●1×4材(ワンバイフォー材、厚さ19㎜×幅89㎜×長さ910㎜の規格サイズ)
→一般的にどこのホームセンターでもおいてある木材(下写真)です。なるべく反りが少なく、樹液が無いものを4本選んで購入してください。
1×4材(ワンバイフォー材)
※1×4材(ワンバイフォー材)には、厚さ19㎜×幅89㎜×長さ1820㎜の規格サイズもあります。高さを高くしたい場合に、長さが足りないときはこのサイズを購入してください。
●直径24㎜の丸棒→後述する押しバネをよく読んでください。24㎜ではない方が良い場合もあります。
丸棒(直径24㎜)
10㎜幅を2つ使います。上写真の様にカットします。必要量が少ない(上写真の長い棒は不要)ので、短いものがあればそれを購入してください。樹種は何でも良いですが、バルサ材のような極端に柔らかいもの以外を選んでください。
※これから木工を始める方へ
木工では寸法を㎝ではなく㎜で表記します。
1.9㎝→19㎜ 8.9㎝→89㎜ 91㎝→910㎜
★ホームセンターのカットサービスを利用しましょう。
ホームセンターのパネルソーという切断機械は非常に精度が良く、一般的にワンカット数十円でやってくれます。
そのため、
後述する図面の様に、ホームセンターのパネルソーでのカットサービスを利用することをおすすめします。
※背面の可動棒の長さは非常に重要です。間違って短い寸法にしてしまうと使えません。そのため、計算上の長さよりも少し長めにしておいて、現物を確認してから正確な長さにカットした方が良いかもしれません。
※今回の消毒液本体の高さは約22㎝です。手持ちの消毒液の高さに合わせて寸法を変えてください。
❷ビス
下写真と同じものでなくても良いです。スリムビスをおすすめします。
・長さ22㎜を4本(これはスリムビスではありません)
・長さ30㎜を4本
・長さ35㎜を28本(完成後に数えており、本数を間違えているかもしれないので、本数がたくさん入っているものを購入してください)
❸ドリルビット
穴あけのドリルです。
場所によってはビス止めする前に下穴をあけた方が良いところもあります(下穴をあけないと木が割れやすい場所もあるということ)。太さ2.5㎜と3㎜があると便利です。
❹引き出し用スライドレール
短めのものを用意しましょう。
今回は以前購入したハーフェレというメーカーの実寸長さ約182㎜(延ばさない時の長さ)を使用しています。前作のスタンドも同じものを使っています。
❺電動ドライバー
12V以上のものをおすすめします。コードレスの場合はリチウムイオンをおすすめしますが、そうでなくてもかまいません。
❻曲尺
あった方が良いですがなくても今回の作品を作れます(普通の定規は必要)。
これがあれば簡単・正確に直角の線が書けます。これから木工を趣味にしたいならば必須のものになります。
❼Fクランプ
材料をしっかり固定できる道具です。ビス止めの際に位置がずれないようにしたり、接着剤をつけた木をしっかり固定させて接着するのに役立ちます。
無いと不便なので持っていない方は購入した方が良いと思います。今回の作品の場合は長さ150㎜かそれ以上の長さのものが良いです。2本くらいあると良いでしょう。
❽塗料
消毒液がどこかについてしまう可能性があるため塗料は必須です。エクステリアでも使えるような塗料が丈夫で良いと思います。今回使った塗料は下写真の塗料(アトムペイントのオールマイティーネオ)です。コスモスというとても目立つ色ですが目を引く良い色だと思います。
刷毛も必要なので、無い場合は購入してください。
❾押しバネ2個
今回の作品の名脇役の(高さ50㎜の)押しバネです。
画像は1個ですが2個用意してください。
この押しバネの内腔の直径は約24㎜で、この内腔に(10㎜にカットした)直径24㎜の丸棒をはめ込んで固定します(詳しくは後述)。
違うバネを使う場合は、そのバネの内腔と同じくらいの直径の丸棒を選んでください。
❿木工用ボンド
■図面
手書きの図面(PDFファイル)ですが、ホームセンターでカットしてもらう際に店員さんに見せてください。丸棒の10㎜カットは、もしかしたら短いのでやってもらえないかもしれません。その場合はのこぎりを使って自分で切りましょう。
<図面>
※図面の赤線の縦カットは、必ず一番先にしてください。横カットを先にすると、縦の寸法がとれなくなるためです。
※背面可動棒の長さは812㎜になっていますが、それよりも長くしておいて、後で現物確認してから正確な長さにした方が失敗しないと思います。
例えば次のようにします。
図面の812㎜の上の85㎜を一番右の木の残りから切り出し、812㎜は910㎜にしておく。
図面通りにカットした場合の配置関係は次のようになります。
■制作
カットした材料です。
写真に写っていないのは、側板2枚、背面の可動板棒とその上下にL字型につなぐものです。
❶天板と側板、背板と側板のビス止め
まず天板と側板、側板と背板下写真の様にをクランプして、
側板側から天板に向かって2か所ビス(35㎜)止めします(下写真の右部分が天板)。背板2枚は、下写真の様に2枚くっつけて側板側から2か所(×2)ビス(35㎜)止めします。写真の曲尺の横250㎜の位置が、左側の背板の一番端(立てた場合は一番下)になるようにしましたが、違う位置でもかまいません。ビス止めしてからクランプを外しましょう。
ビス止め後の画像です。側板の片側に6か所(両側12か所)ビス止めしました。
❷❶と下の板、下の板と補助板をビス止めする
次に、❶で作成したものを下写真のように仮組して、前後左右の余りの長さが同じになるように位置を決めます。
次に、クランプして❶をどけてから補助板をビス(35㎜)止めします(下写真)。
上写真は片側だけビス止めした状態で、もう片側もビス止めします。片側をビス止めした後にもう一度❶を乗せてから反対側も仮組した方が正確にできます。
両サイドの補助板をビス止めしたら、下写真の様に❶で作成したものを再度はめ込みます。
それを下写真の様にひっくり返して、裏側からビス(35㎜)止めします。写真には1か所しかビスが写っていませんが、4か所ビス止めしてください。
ビス止めしたらひっくり返します(下写真)。
❸塗装①:❶❷で作った本体を塗装
この状態で塗装します(下写真)。
※スライドレールには塗装しないので、この状態で一度塗装した方が良いです。
❹可動棒と足踏板、可動棒と(上部L字)板の接合
次に、下写真の様にバネと木を乗せて仮組してみます。
中央部分を下写真の様にクランプすると良いでしょう。これで、背面可動棒上部のL字部分の位置を決めます。
背面の長い可動棒の長さが図面では812㎜となっていますが、下写真の鉛筆の線部分が812㎜の位置です。寸法を間違えるといけないので、812㎜よりも少し長い寸法にして現物を確認した後にカットしました。
足を踏む板と可動棒は、そのままビス止めするとずれやすいです。そのため一度木工用ボンドで接着し、下写真の様に10分くらい重しを乗せた後にビス止めします。
下写真の様に2か所、斜めにビス(35㎜)止めすると強度が出ます。
2枚目の画像は少し斜めすぎかもしれません。
足踏板と可動棒のビス止めは重要です。中途半端なビス止めだと、たくさん踏んでいるうちに壊れます。自信がない場合はⅬ字金具(金属)などで補強してください。
次に上部の消毒液を押す板(L字になるところ)を、木工用ボンドをつけて10分くらいクランプで固定します。そうする理由は、ビス止めの際に板がずれにくくなるからです。
下写真の右の方がL字部分で、この場所にも上から2か所、少し斜めにビス(35㎜)止めします。少し深めにビズ止めしてください。下写真の可動棒の真ん中より少し左に写っているように、同じくらいの高さのものを乗せると補助されるため、楽にビス止めできます。
❺塗装②:❹で作ったものとストッパーを塗装
この状態で塗装します。
の赤字の②(=ストッパー)も塗装します。
❻丸棒と押しバネの取り付け
塗装したら下写真の様に足踏板の裏側に、端から45㎜の位置に印をつけます。
その位置を中心にして(多少ずれてもOK)、10㎜にカットした直径24㎜の丸棒を接着して10分くらいクランプします(下写真)。反対側も同じようにして2か所作成してください。
22㎜のビス止めをしますが、下穴をあけないと丸棒が割れる可能性があるので下穴をあけます。太さ3.5㎜のビスなので、3㎜のドリルを使って10㎜くらいの深さの穴をあけます(下写真)。マスキングテープなどをドリルの10㎜の位置に貼って目印をつけてから穴あけすると良いでしょう。
穴をあけたらビス止めします(下写真)。深くビスが入らなくても大丈夫です。深すぎると丸棒が割れる可能性があります。
次に、ビス止めした丸棒に押しバネを強引にはめ込みます(下写真、接着不要)。入りにくい場合は丸棒上部の周囲をやすりがけして丸くしてください。まずは斜めにしてはめ込むと良いです(下写真)。
一部分をはめ込めたら、マイナスドライバーを使って少しずつ周りを押すと残りも上手くはまります(下写真)。
高さが約50㎜であることを確認します(下写真)。
❼スライドレールの取り付け①
次は、背面にスライドレール(スライドしない方=固定される方)を取り付けます。
2か所ビス(22㎜)で固定できれば強度は十分です(近い距離の2か所でも大丈夫)。
上写真の親指の上の穴と、下の⇩の形をした穴の2か所にビス止めします。
はじめは背面板上部ぴったりにスライドレールを合わせようと思いましたが、10㎜下にずらしました。そうした理由は、スライドレールを上部ぴったりに合わせるとレール下の⇩の形の穴部分が2枚の木の溝部分と一致するので、溝にビス止めすると強度が弱くなるからです。
ビス(22㎜)止めする上部分(上写真の親指の上の穴のだいたい真ん中)に、マジックで点印をつけています。
この部分の位置は正確にしたいので、一度スライドレイルをどけて印部分に浅い下穴をあけてから再度スライドレールを合わせてビス止めした方が、ずれて失敗する可能性が低くなります。
もう1つのビス(22㎜)止め場所は矢印(⇩)の形の穴部分です。
上部分と同様に、下部分(⇩の穴部分)にもマジックで点印をつけて、下穴をあけてからビス止めします。スライドレールが背板横部分と直角になるように、曲尺をあてています(下写真)。
2か所ビス止めしました(下写真)。
❽スライドレールの取り付け②
次は、スライドレールのスライドする方を少し下にスライドさせてから背面に細い可動棒を当ててみます(下写真)。
押しバネを下板に置いて(バネの下板への接着不要)、可動棒が背面のスライドレールに当たるように前に移動させて密着させます(下写真)。
2枚の背面板部分を利用してクランプで固定します(下写真)。
近い距離でも2か所ビス(30㎜)止めすれば強度は十分です。ビス止めする場所にマジックで点印をつけます(下写真)。ここも正確な位置にしたいので、点印部分に太さ2.5㎜のドリルで下穴をあけてからビス(30㎜)止めした方が良いでしょう。
※可動する側のスライドレールのビス止め位置について
スライドレールを一番下に下げた位置から2㎝以上上に上げた位置で固定してください。スライドレールを一番下まで下げた位置で可動棒を固定すると、それより下に下がらないことになるので、消毒液が上から押されなくなり失敗してしまいます。
今回の作品は、少しだけスライドレールを下げてビス止めしています。要するにビス止めした後、その位置から20㎜以上、下にスライドすれば良く、そうなる場所ならどこでも良いということです。
ビス止めしました(下写真)。ここから足踏板を踏んで20㎜以上下に下がれば上に置いた消毒液が下に押されるのでOKです。
❾ストッパーの取り付け
可動板は足で踏むと下に移動しますが、踏まない状態の位置から上方向にスライドさせる必要がないので、つけなくても良いですが下写真のストッパーをつけて上方向には動かないようにしました。下写真の様に背面から入れて、側板からそれぞれ1か所ずつビス(35㎜)止めします。きつくてはまらない場合はやすりがけなどをして調整してみてください。
■完成
完成しました(下写真)。
軽く踏めば十分で、強く踏むとがたがたします。
100均で見つけた下写真のようなものを1/4に切って裏面に貼ってみました。
前作のスタンドは出入口に設置しており、
今回の作品は受付前に設置しました(下写真)。
■動画
■このスタンドの問題点
作成後に2つの問題点に気づきました。
1つは、踏む際にかかとを上げなければならないので使いにくい。
もう1つは、足踏板の強度がいまいち。
そのため、このスタンドをリフォームしました(リフォームの意味が違うかな?)。
リフォーム後の作品は
です。
足踏式消毒スタンド第1号はこちらです。
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